「愛と欲望の劇場-浮気・不倫・離婚2chまとめブログ-」はその名の通り、浮気・不倫・離婚についてまとめた2chまとめブログです。
2chの家庭板や浮気・不倫板を中心に様々な板からカップルの浮気や夫婦の不倫・離婚騒動はもちろんのこと、修羅場や武勇伝、復讐など人間の愛と欲望渦巻くあらゆる話を掲載しています。
今後あなたの身に起こるかも知れない男女間のトラブルを赤裸々に告白したものとなっております。
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2015/08/13 19:04
[ 完結] [ 女性視点] [ 修羅場] [ キチ] [ 衝撃] [ 宗教] [ 洗脳] [ 壮絶]
元スレ:気づいたら洗脳されていた
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1321589870/
1: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 13:17:50.34 ID:WtbXsZQBO あの出来事から、ずいぶん年月が過ぎたので、客観的に当時の記憶を見られるようになった。
そんな過去の思い出を書こうと思います。
遅筆ですが、ぼちぼち書いていくので生暖かい目で読んでください。
2: 忍法帖【Lv=15,xxxPT】 : 2011/11/18(金) 13:19:50.38 ID:baNEpmD/0 宗教?
3: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 13:25:03.92 ID:L7/lDu6X0 >>2
それもあります
PCから書きますので、IDが変わりますがよろしくです
4: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 13:26:15.91 ID:fKGjgOmtO 洗脳と教育の違いって何?
5: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 13:31:07.81 ID:L7/lDu6X0 >>4
教育は人を成長させるけど、洗脳は人の人生を崩壊させると思います
6: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 13:32:38.62 ID:JWF2xRHn0 これは期待
7: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 13:35:58.88 ID:L7/lDu6X0 はじまりは、とある宗教の人生相談のサイトだった。
「誰か悩んでいる人がいたら、メールしませんか?」
そんな投稿にメアドを載せた。
私は当時、高校一年生。将来の夢はカウンセラーになること。
きっかけは自分の兄弟が荒れて、更正した時に話を聞いてあげて役に立てたこと。
その中で、とある宗教の人に助けられたこと。
悩んでいる人達の力になりたいと思っていた。
今思えば、私自身が潜在意識の中で悩みを抱えていたのかもしれない。
自信過剰な小娘だったのは間違いないけれど。
8: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 13:39:28.20 ID:ER8xyZZV0 何年前の話?
9: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 13:40:06.31 ID:yjQrjsvd0 いい洗脳もあると思うけどな
思い込みの力はすごいよ
10: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 13:43:44.37 ID:L7/lDu6X0 >>8
約10年前の話です
>>9
確かに、良い洗脳というのもあるかもしれません
思い込みというのは良くも悪くも、人の人生を変えるかな、と思います
12: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 13:44:41.47 ID:L7/lDu6X0 メールはなかなか来なかった。
数日後、ようやく来た1通のメールは、こんな内容。
「私は43歳のまく吉といいます。
今仕事に行けなくて悩んでいるので、良かったらメールしてもらえませんか」
待望のメールだったので、当時16歳の私は喜びつつ、困惑した。
43歳って、自分の親に近い年齢だったから。
ただ、私の目的はあくまで、「悩んでいる人のために何かしたい」だったので、
特に気にすることなくメールを返すことに決めた。
また、宗派は違えど、同じ宗教に入信している人に悪い人はいない・・・そんな考えを持っていたから。
14: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 13:50:57.03 ID:L7/lDu6X0 「はじめまして。夕子といいます。私でよければお話聞かせてください(*^^*)」
当時の私は初めてネットというものが我が家に導入されて、浮かれすぎていたのだろう。
怖さ、というものを知らなかったのだ。
その後、まく吉さんは私に、仕事へ行けない悩みや自分の通っている宗教サークルに関して色々話してくれた。
もちろん世代が違うから、音楽などの一般的な趣味の話題はなく、話題にあがるのはもっぱら仕事の悩みのこと、宗教の話だった。
そして、私自身の生活の様子に関しても話題が挙がった。
私は、「今日は世界史の授業が面白かったです」とか「体育があって嫌です」など高校生活の話をした。
15: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 13:54:26.78 ID:JWF2xRHn0 16歳でそんな事するってかなりやられちゃってるな
16: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 13:59:28.02 ID:L7/lDu6X0 また、Sさんという好きな人がいること、その人は30歳で、年上なのでなかなか告白できないことなどを話していた。
気づけば私のほうが相談していたような気もする。
メールを始めて3,4ヶ月が経った頃。内容に変化が訪れていた。
「最近、夕子さんのことばかりを考えてしまいます」
「今日も夕子さんが幸せであるようにと願っています」
あれ、なんか方向が変わってきたな・・・と思い、返事をためらうようになっていた。
でも基本的に鈍感な私は、そこには触れずにさらっと返していた。
18: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 14:12:12.52 ID:L7/lDu6X0 そんなある日、唐突にこんなメールがきた。
「私はあなたを愛しています。結婚を前提に付き合ってくれませんか」
16才の私は困惑した。相手は43歳だし、会ったこともないし・・・。
ただ、私は、他人から「愛してます」なんて言われたことがなかったので、
少し嬉しかったのだと思う。
告白といえば、中学の時に友達経由で2度されただけで、直接言われたこともなかった。
今考えると色々と支離滅裂なんだけれど、当時の私は極端に無知な箱入り娘だった。
少女漫画や映画に出てくるような、メールだけでお互いを知った男女が結婚する・・・
そんな恋愛が素敵だと思っていた中二病な私だった。
まあ、自分の両親が文通を通じて、知り合い、結婚した経緯もあったからなんだけど。
20: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 14:17:14.38 ID:JWF2xRHn0 夕子ちゃん逃げてえええ。。。><
22: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 14:27:17.85 ID:L7/lDu6X0 私は、「まだまく吉さんのことを、よく知らないので・・・会ったこともないし・・・」と返事をした。
彼は、「一度でいいから会ってもらえませんか」と言った。
私は、躊躇していた。そして、とりあえず電話をする流れになり、まく吉さんと初めて電話越しに話した。彼は聡明な雰囲気の人で、話がとても上手だった。こちらの警戒を簡単に解いてしまうような、話術を持っていた。
そうして、彼に言われるまま、1度会ってみることに決めた。
当時の私は高校生で、門限は夕方5時だった。
なので、指定した場所と時間は、爽やかな緑の多い公園に、昼の1時。
約束したことを半分後悔して眠れない夜を過ごすうちに、その日がやってきた。
24: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 14:41:44.13 ID:L7/lDu6X0 あの日。夏の暑い日だった。
ピンクのワンピースを着て、私はそわそわしながら彼が乗っている電車が到着するのを待っていた。
あの時のなんともいえない緊張感は、今はもうはっきりと思い出せないが、それはもう心臓がドキドキしていたのを覚えている。
知らない人と会う、ためらいや罪悪感も感じていた。
待っている間に、踵を返して帰ろうかと思ったことも。
だけど、それ以上に好奇心と、約束したからには会わないといけない、そんな変な責任感が私の中にはあった。
25: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 14:56:28.89 ID:eXVXriX40 冷静に考えると親と子の年齢差だよなw
ウチがそうだとか思ってたら凄い気の毒になってきた…
26: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 15:20:40.32 ID:L7/lDu6X0 電車が止まる。扉が開く。
私は、時刻表の影に隠れて、出てくる人達を見守った。
田舎の駅。降りてきたのは、一人だけだった。
その時思った第一印象は、ケンタッキーのおじさんだ。
(これ、もう本人が読んだら、色んな意味でゲームオーバーなので、ちょっと怖いけど続きを書きます)
背は高く、白髪交じりの頭に丸めがね。すこし小太り。ひげこそ蓄えていなかったが、顔立ちも雰囲気もケンタッキーのおじさんにそっくりだった。
正直、驚いた。
何が驚いたかって、話で聞く限り、洋画に出てくるようなダンディーなおじ様が現れる予定だったから。
夢見がちすぎた私の心は半分折れた。
27: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 15:22:03.38 ID:L7/lDu6X0 >>25
そうですね、最初はすごく抵抗感がありました
でも私は結構おおざっぱな性格なので、30歳の人を好きになるくらいだから、
40代でもそんなに変わらないんじゃないか、と思ってました(?)
28: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 15:47:52.70 ID:L7/lDu6X0 だけど、私は未知の体験に対して、割とすぐ順応してしまう悪癖の持ち主であり、
驚いた顔をしたら失礼と思ったので、おずおずと笑顔で話しかけた。
「あの・・・っ、まく吉さんですか?」
「あっ、夕子さんですか?はじめまして、まく吉です」
挨拶を交わすと、ぎくしゃくしながら、公園のベンチに座った。
緑が青々としている中、子供たちやおばあさん達が散歩をしていた。
私は、その時何が一番気になっていたかというと、自分のスカートの裾だった。
裾から半透明な裏地がたまにチラチラとするのが気になって仕方なかったのを覚えている。
一生懸命手で押さえながら、話をしていた。
会話の内容はあまり覚えていない。
ただ、その人は、話術が巧みで、今でいうと空気を読むのも上手だった。
間の空け方、様子を伺っての言葉選びなど。
29: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 15:52:31.50 ID:L7/lDu6X0 そうして、2時間くらい話しただろうか。私達はベンチを立って、一緒に電車に乗った。
その時に周囲の女子高生がこっちをちらちら見ていたのが、とても嫌だった。
援助交際でもしているように思われたのか?
分からないけど、そんな関係じゃないのに・・・と気分が悪くなったのを覚えている。
そうして私は自転車で帰宅し、その人も地元に帰っていった。
これが、悪夢の始まりになるなんて、当時の私には全く想像ができなかった。
今の私なら、あの掲示板に投稿をした時点で、想像に難くないんだけれど。
30: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 15:57:00.14 ID:JWF2xRHn0 おっさんに完全にロックオンされたわけかw
31: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 15:57:49.53 ID:L7/lDu6X0 私は帰宅後、メールをした。
「やっぱり、年齢のことなどもあるので、お付き合いは考えられません・・・ごめんなさい」
だけど彼は簡単には食い下がらなかった。
熱烈にアピールをしてきていた。
「初めて見たとき、こんなに美しい人が世の中にいるのかと思ったよ」
「私は真剣にあなたを愛しています。会ってから、余計その思いが強くなりました」
そんな言葉の羅列に、「そんなこと言われたの初めて!」って素直に喜んでいた当時の自分がなんとも可笑しい。
32: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 16:06:25.57 ID:L7/lDu6X0 私は、こう返事をした。
「やっぱり、年上のSさんが忘れられません・・・」
彼は、
「なら、告白してみなさい。もし振られたら、私と付き合いましょう」
今思うと、なんで、振られる=まく吉と付き合うって選択肢しかないのか分からないのだけど、その時はうまく断ることもできず、「考えさせてください」と返答していた。
そうして、私は人生初めての告白をすることになった。・・・メールで。
33: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 16:07:11.31 ID:L7/lDu6X0 Sさんは、学童保育のお手伝いをしている人で、私も子供が好きだったので、週に1度ボランティアで働いていた。
方言なまりのある、気さくで笑顔がすてきな人だった。
「2年前から、Sさんのことが好きでした。いつも私のことを気にかけてくれたことが嬉しかったです」
そんな内容だったと思う。
付き合ってください、とは書けなかった。
年齢も離れてるし、思いを伝えるだけで精一杯だったから。
34: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 16:27:15.86 ID:L7/lDu6X0 彼から来た返事はこんな内容だった。
「夕子ちゃん、メールありがとう。夕子ちゃんはまだ若くて、これからの人生が待っています。僕はその気持ちを受け取ることは出来ません。これからも、児童教室でよろしくお願いします」
振られた・・・すごくショックだった。
分かってはいたけど、実際に言葉で断られて、とても悲しくて涙が出た。
そんな時、まく吉さんからの電話が何度も鳴っていた。
「フラれました・・・」
「そうか・・・辛かったね。泣いてもいいんだよ」
「はい・・・」
35: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 16:28:54.86 ID:CCY0cYx/0 まく吉が安西先生で再生されるのは俺だけ?
36: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 16:29:47.58 ID:JWF2xRHn0 いやああああ夕子ちゃん逃げてええええええええ><
37: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 16:34:26.38 ID:L7/lDu6X0 一通り泣いて、Sさんがどれだけ好きだったかを話した後、彼はこう言った。
「私が夕子ちゃんを絶対に幸せにするよ。一生愛すると誓います。だから、結婚を前提に付き合ってください」
「・・・・・・」
「・・・・はい」
フラれたショックで私は正常に物を考えられなかったのだと思う。
この人は、私のことを一生愛してくれる・・・それなら、この人と結婚をするのも良いのかもしれない・・・。
本気でそう思っていた。
付き合うからには、この人のことを好きになろう、そう思った。
こうして、17歳になる夏。私は、まく吉さんの彼女になった。
38: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 16:36:30.46 ID:L7/lDu6X0 >>35
安西先生にも、似てるといえば似てるかもです
>>36
逃げて!ってタイムトラベルして伝えてあげてほしいです
39: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 16:40:14.92 ID:JWF2xRHn0 それにしても1,バカすぎだろw
40: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 16:41:03.17 ID:L7/lDu6X0 >>39
残念ながら、頭の弱い子としか言えないですねw
41: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 16:41:50.93 ID:JWF2xRHn0 学童保育の人は偉いなぁw ケンタッキーとは大違いだ
42: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 16:42:51.23 ID:ER8xyZZV0 とっても純粋な子と言い換えておこう
43: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 16:43:52.45 ID:JWF2xRHn0 ちょっと気になるので聞くけど1の容姿はどんなもんで?
44: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 16:45:24.34 ID:L7/lDu6X0 ちょっと休憩します
>>41
そうですね、大人な対応だったなと思います
悲しい後日談としては、
告白した時すでに学童保育に来ていた綺麗なピアノの先生と婚約してましたw
>>42
ありがとうです・・・!
45: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 16:49:36.69 ID:L7/lDu6X0 >>43
当時はおかっぱ頭でした
背は158センチで、細め
顔は日本人ぽくて丸顔です
46: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 16:51:01.48 ID:JWF2xRHn0 >>45
なるほど 変態に好まれそうだ
47: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 16:51:22.76 ID:ER8xyZZV0 まだその宗教を信じてるの?
48: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 17:04:19.55 ID:L7/lDu6X0 >>46
そうなんですか?!
>>47
今はよく分かりません
無神論者ではないけれど、その宗教を信じてるか?と言われたら、
はい、とは言えないですね
49: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 17:25:51.90 ID:eXVXriX40 年甲斐もなく話術で子供を誘導するとか……
まあ>>1も悪いかもしれんけど、それを理解して話すカーネルは相当アレだよな
50: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 17:56:58.23 ID:L7/lDu6X0 >>49
まく吉は自覚があったのか、無意識で人を操る才能があったのかは、
今はもう分かりませんが・・・
怖いなと思います
51: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 18:27:49.92 ID:L7/lDu6X0 ただいまです
続きを載せますね
52: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 18:28:34.99 ID:MMnGCu8i0 >>51
おかえり
53: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 18:30:58.59 ID:L7/lDu6X0 >>52
ありがとうございます
ではでは
彼女になって、初めてのデートをすることになった。
なんだか変な気分だったのを覚えている。
それまで誰かと付き合ったこともなく、私の恋愛経験値はゼロに等しかった。
隣町の駅で待ち合わせをして、改札口の前でまく吉を待った。
手に汗をかいていたと思う、実感がわかなかった。
そうして現れたのは、やはりケンタッキーのおじさんだった。
ときめきとか好きとか、そういうのはよく分からなかった。
だけど、誰にも言ってない秘密の交際。
そのなんとも言えない緊張感を、恋なんじゃないかと思っていた。
54: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 18:32:04.02 ID:L7/lDu6X0 私達は、手をつなぐこともなく町並みを歩いて、ご飯を食べ、他愛もない話をした。
初めて明石焼きを食べておいしかったことを覚えている。
周りの目が最初は気になったけれど、だんだん慣れていった。
そして、この誠実そうな男性の彼女になったんだな・・・と少しずつ実感していった。
幸せだったと思う。
55: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 18:38:52.03 ID:L7/lDu6X0 まく吉は遠方に住んでいたため、会うのは月に1度程度だった。
私は門限5時の生活を送っていたため、会うのは大体朝10時から夕方4時くらいまでだった。
知り合いに会うのを避けたかったので、普段使わない駅で待ち合わせをして、お昼を一緒に食べて、話をして・・・大したことは何もない。
ただ、手をつないで歩くくらい。
すれ違う人の目は冷たかったけど、知らない人たちだったので、特になんとも思わなかった。
そんな風に数ヶ月が過ぎていった。だんだん恋心も芽生えていった。
57: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 18:58:46.22 ID:L7/lDu6X0 まく吉は30才頃に一度うつ病を発症して辞職、その後転職し、だましだましなんとか仕事を続けていた。
だけど月に1度会う程度では、特にそれに対する強い危機感はなかった。
強いて言うなら、電話口で、幼児言葉で甘えてくるくらいだった。
最初は驚いたものの、スポンジ脳な私はそれも受け入れていった。
58: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 18:59:28.25 ID:L7/lDu6X0 秋から冬になる頃、気になることが起こった。
まく吉は宗教関係のサークルに入っていて、そこで知り合った男女二人と一緒に週1度の勉強会を行っていたのだけど、その女性とまく吉がどうも親密な様子だと、電話で話を聞きながら感じた。
私は、自分はまだ幼いし、その30代前半の女性のほうが、まく吉にお似合いではないか、いつか気持ちが移ってしまうのでは、という不安に駆られた。
でも、友人だということだったので、そのときは特に何も言わなかった。
59: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 19:01:33.20 ID:JWF2xRHn0 その宗教をぼかした感じで言えないか
60: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:03:03.25 ID:L7/lDu6X0 >>59
具体的にはちょっと言えないですが、今後の内容で、
なんとなく分かってしまうかもしれません
61: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:05:25.22 ID:L7/lDu6X0 3月の終わり、まだ肌寒い季節に、まく吉とその女性(リサさん)が最近二人で会っているらしいと聞いて、私は「付き合ってる彼女がいることは、リサさん知ってるの?」と尋ねた。
すると、まく吉は言葉を濁して、「伝えてない」と言った。
それを聞いて、胸騒ぎがした。
「話を聞いていると、リサさんはまく吉のことが好きみたい。遠距離中の彼女がいることをちゃんと言ってほしい」と言った。
まく吉は渋々、「わかった」と言い、次の勉強会の時に、話すと約束してくれた。
62: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:08:33.53 ID:L7/lDu6X0 その結果が気になって、電話が来るのを、家の中を一人でぐるぐるしながら待っていたのを覚えている。
そうして帰宅したまく吉に「どうだった?」と聞くと、
「帰り道で彼女がいるって話したんだけど、リサさん泣いていたよ」と言った。
泣くってことはやっぱり好きだったんじゃないのかな・・・嫉妬のようなものが生まれていた。
63: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 19:09:55.02 ID:JWF2xRHn0 夕子・・恐ろしい子・・・
64: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:12:45.80 ID:L7/lDu6X0 それから、私は高校3年生に進級した。
進路は、元々行きたい大学があったのだけれど、
まく吉が「自分の地元にぜひ進学してほしい。将来結婚するんだから」と言っていたし、
私もその頃はまく吉を好いていたので、
「近くの学校に通ったほうがいいかな」と思うようになっていた。
そうして、進路変更して、まく吉の地元の短大へと進むことに決めた。
短大にしたのは、43歳のまく吉の年齢を考えて、早めに結婚しようと思ったため。
この時点でセンター向けの勉強を止めて、3教科特化型の勉強方法に変えてしまった。
当時の私に迷いはなかったから。
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「誰か悩んでいる人がいたら、メールしませんか?」
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きっかけは自分の兄弟が荒れて、更正した時に話を聞いてあげて役に立てたこと。
その中で、とある宗教の人に助けられたこと。
悩んでいる人達の力になりたいと思っていた。
今思えば、私自身が潜在意識の中で悩みを抱えていたのかもしれない。
自信過剰な小娘だったのは間違いないけれど。
思い込みの力はすごいよ
約10年前の話です
>>9
確かに、良い洗脳というのもあるかもしれません
思い込みというのは良くも悪くも、人の人生を変えるかな、と思います
数日後、ようやく来た1通のメールは、こんな内容。
「私は43歳のまく吉といいます。
今仕事に行けなくて悩んでいるので、良かったらメールしてもらえませんか」
待望のメールだったので、当時16歳の私は喜びつつ、困惑した。
43歳って、自分の親に近い年齢だったから。
ただ、私の目的はあくまで、「悩んでいる人のために何かしたい」だったので、
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当時の私は初めてネットというものが我が家に導入されて、浮かれすぎていたのだろう。
怖さ、というものを知らなかったのだ。
その後、まく吉さんは私に、仕事へ行けない悩みや自分の通っている宗教サークルに関して色々話してくれた。
もちろん世代が違うから、音楽などの一般的な趣味の話題はなく、話題にあがるのはもっぱら仕事の悩みのこと、宗教の話だった。
そして、私自身の生活の様子に関しても話題が挙がった。
私は、「今日は世界史の授業が面白かったです」とか「体育があって嫌です」など高校生活の話をした。
気づけば私のほうが相談していたような気もする。
メールを始めて3,4ヶ月が経った頃。内容に変化が訪れていた。
「最近、夕子さんのことばかりを考えてしまいます」
「今日も夕子さんが幸せであるようにと願っています」
あれ、なんか方向が変わってきたな・・・と思い、返事をためらうようになっていた。
でも基本的に鈍感な私は、そこには触れずにさらっと返していた。
「私はあなたを愛しています。結婚を前提に付き合ってくれませんか」
16才の私は困惑した。相手は43歳だし、会ったこともないし・・・。
ただ、私は、他人から「愛してます」なんて言われたことがなかったので、
少し嬉しかったのだと思う。
告白といえば、中学の時に友達経由で2度されただけで、直接言われたこともなかった。
今考えると色々と支離滅裂なんだけれど、当時の私は極端に無知な箱入り娘だった。
少女漫画や映画に出てくるような、メールだけでお互いを知った男女が結婚する・・・
そんな恋愛が素敵だと思っていた中二病な私だった。
まあ、自分の両親が文通を通じて、知り合い、結婚した経緯もあったからなんだけど。
彼は、「一度でいいから会ってもらえませんか」と言った。
私は、躊躇していた。そして、とりあえず電話をする流れになり、まく吉さんと初めて電話越しに話した。彼は聡明な雰囲気の人で、話がとても上手だった。こちらの警戒を簡単に解いてしまうような、話術を持っていた。
そうして、彼に言われるまま、1度会ってみることに決めた。
当時の私は高校生で、門限は夕方5時だった。
なので、指定した場所と時間は、爽やかな緑の多い公園に、昼の1時。
約束したことを半分後悔して眠れない夜を過ごすうちに、その日がやってきた。
ピンクのワンピースを着て、私はそわそわしながら彼が乗っている電車が到着するのを待っていた。
あの時のなんともいえない緊張感は、今はもうはっきりと思い出せないが、それはもう心臓がドキドキしていたのを覚えている。
知らない人と会う、ためらいや罪悪感も感じていた。
待っている間に、踵を返して帰ろうかと思ったことも。
だけど、それ以上に好奇心と、約束したからには会わないといけない、そんな変な責任感が私の中にはあった。
ウチがそうだとか思ってたら凄い気の毒になってきた…
私は、時刻表の影に隠れて、出てくる人達を見守った。
田舎の駅。降りてきたのは、一人だけだった。
その時思った第一印象は、ケンタッキーのおじさんだ。
(これ、もう本人が読んだら、色んな意味でゲームオーバーなので、ちょっと怖いけど続きを書きます)
背は高く、白髪交じりの頭に丸めがね。すこし小太り。ひげこそ蓄えていなかったが、顔立ちも雰囲気もケンタッキーのおじさんにそっくりだった。
正直、驚いた。
何が驚いたかって、話で聞く限り、洋画に出てくるようなダンディーなおじ様が現れる予定だったから。
夢見がちすぎた私の心は半分折れた。
そうですね、最初はすごく抵抗感がありました
でも私は結構おおざっぱな性格なので、30歳の人を好きになるくらいだから、
40代でもそんなに変わらないんじゃないか、と思ってました(?)
驚いた顔をしたら失礼と思ったので、おずおずと笑顔で話しかけた。
「あの・・・っ、まく吉さんですか?」
「あっ、夕子さんですか?はじめまして、まく吉です」
挨拶を交わすと、ぎくしゃくしながら、公園のベンチに座った。
緑が青々としている中、子供たちやおばあさん達が散歩をしていた。
私は、その時何が一番気になっていたかというと、自分のスカートの裾だった。
裾から半透明な裏地がたまにチラチラとするのが気になって仕方なかったのを覚えている。
一生懸命手で押さえながら、話をしていた。
会話の内容はあまり覚えていない。
ただ、その人は、話術が巧みで、今でいうと空気を読むのも上手だった。
間の空け方、様子を伺っての言葉選びなど。
その時に周囲の女子高生がこっちをちらちら見ていたのが、とても嫌だった。
援助交際でもしているように思われたのか?
分からないけど、そんな関係じゃないのに・・・と気分が悪くなったのを覚えている。
そうして私は自転車で帰宅し、その人も地元に帰っていった。
これが、悪夢の始まりになるなんて、当時の私には全く想像ができなかった。
今の私なら、あの掲示板に投稿をした時点で、想像に難くないんだけれど。
「やっぱり、年齢のことなどもあるので、お付き合いは考えられません・・・ごめんなさい」
だけど彼は簡単には食い下がらなかった。
熱烈にアピールをしてきていた。
「初めて見たとき、こんなに美しい人が世の中にいるのかと思ったよ」
「私は真剣にあなたを愛しています。会ってから、余計その思いが強くなりました」
そんな言葉の羅列に、「そんなこと言われたの初めて!」って素直に喜んでいた当時の自分がなんとも可笑しい。
「やっぱり、年上のSさんが忘れられません・・・」
彼は、
「なら、告白してみなさい。もし振られたら、私と付き合いましょう」
今思うと、なんで、振られる=まく吉と付き合うって選択肢しかないのか分からないのだけど、その時はうまく断ることもできず、「考えさせてください」と返答していた。
そうして、私は人生初めての告白をすることになった。・・・メールで。
方言なまりのある、気さくで笑顔がすてきな人だった。
「2年前から、Sさんのことが好きでした。いつも私のことを気にかけてくれたことが嬉しかったです」
そんな内容だったと思う。
付き合ってください、とは書けなかった。
年齢も離れてるし、思いを伝えるだけで精一杯だったから。
「夕子ちゃん、メールありがとう。夕子ちゃんはまだ若くて、これからの人生が待っています。僕はその気持ちを受け取ることは出来ません。これからも、児童教室でよろしくお願いします」
振られた・・・すごくショックだった。
分かってはいたけど、実際に言葉で断られて、とても悲しくて涙が出た。
そんな時、まく吉さんからの電話が何度も鳴っていた。
「フラれました・・・」
「そうか・・・辛かったね。泣いてもいいんだよ」
「はい・・・」
「私が夕子ちゃんを絶対に幸せにするよ。一生愛すると誓います。だから、結婚を前提に付き合ってください」
「・・・・・・」
「・・・・はい」
フラれたショックで私は正常に物を考えられなかったのだと思う。
この人は、私のことを一生愛してくれる・・・それなら、この人と結婚をするのも良いのかもしれない・・・。
本気でそう思っていた。
付き合うからには、この人のことを好きになろう、そう思った。
こうして、17歳になる夏。私は、まく吉さんの彼女になった。
安西先生にも、似てるといえば似てるかもです
>>36
逃げて!ってタイムトラベルして伝えてあげてほしいです
残念ながら、頭の弱い子としか言えないですねw
>>41
そうですね、大人な対応だったなと思います
悲しい後日談としては、
告白した時すでに学童保育に来ていた綺麗なピアノの先生と婚約してましたw
>>42
ありがとうです・・・!
当時はおかっぱ頭でした
背は158センチで、細め
顔は日本人ぽくて丸顔です
なるほど 変態に好まれそうだ
そうなんですか?!
>>47
今はよく分かりません
無神論者ではないけれど、その宗教を信じてるか?と言われたら、
はい、とは言えないですね
まあ>>1も悪いかもしれんけど、それを理解して話すカーネルは相当アレだよな
まく吉は自覚があったのか、無意識で人を操る才能があったのかは、
今はもう分かりませんが・・・
怖いなと思います
続きを載せますね
おかえり
ありがとうございます
ではでは
彼女になって、初めてのデートをすることになった。
なんだか変な気分だったのを覚えている。
それまで誰かと付き合ったこともなく、私の恋愛経験値はゼロに等しかった。
隣町の駅で待ち合わせをして、改札口の前でまく吉を待った。
手に汗をかいていたと思う、実感がわかなかった。
そうして現れたのは、やはりケンタッキーのおじさんだった。
ときめきとか好きとか、そういうのはよく分からなかった。
だけど、誰にも言ってない秘密の交際。
そのなんとも言えない緊張感を、恋なんじゃないかと思っていた。
初めて明石焼きを食べておいしかったことを覚えている。
周りの目が最初は気になったけれど、だんだん慣れていった。
そして、この誠実そうな男性の彼女になったんだな・・・と少しずつ実感していった。
幸せだったと思う。
私は門限5時の生活を送っていたため、会うのは大体朝10時から夕方4時くらいまでだった。
知り合いに会うのを避けたかったので、普段使わない駅で待ち合わせをして、お昼を一緒に食べて、話をして・・・大したことは何もない。
ただ、手をつないで歩くくらい。
すれ違う人の目は冷たかったけど、知らない人たちだったので、特になんとも思わなかった。
そんな風に数ヶ月が過ぎていった。だんだん恋心も芽生えていった。
だけど月に1度会う程度では、特にそれに対する強い危機感はなかった。
強いて言うなら、電話口で、幼児言葉で甘えてくるくらいだった。
最初は驚いたものの、スポンジ脳な私はそれも受け入れていった。
まく吉は宗教関係のサークルに入っていて、そこで知り合った男女二人と一緒に週1度の勉強会を行っていたのだけど、その女性とまく吉がどうも親密な様子だと、電話で話を聞きながら感じた。
私は、自分はまだ幼いし、その30代前半の女性のほうが、まく吉にお似合いではないか、いつか気持ちが移ってしまうのでは、という不安に駆られた。
でも、友人だということだったので、そのときは特に何も言わなかった。
具体的にはちょっと言えないですが、今後の内容で、
なんとなく分かってしまうかもしれません
すると、まく吉は言葉を濁して、「伝えてない」と言った。
それを聞いて、胸騒ぎがした。
「話を聞いていると、リサさんはまく吉のことが好きみたい。遠距離中の彼女がいることをちゃんと言ってほしい」と言った。
まく吉は渋々、「わかった」と言い、次の勉強会の時に、話すと約束してくれた。
そうして帰宅したまく吉に「どうだった?」と聞くと、
「帰り道で彼女がいるって話したんだけど、リサさん泣いていたよ」と言った。
泣くってことはやっぱり好きだったんじゃないのかな・・・嫉妬のようなものが生まれていた。
進路は、元々行きたい大学があったのだけれど、
まく吉が「自分の地元にぜひ進学してほしい。将来結婚するんだから」と言っていたし、
私もその頃はまく吉を好いていたので、
「近くの学校に通ったほうがいいかな」と思うようになっていた。
そうして、進路変更して、まく吉の地元の短大へと進むことに決めた。
短大にしたのは、43歳のまく吉の年齢を考えて、早めに結婚しようと思ったため。
この時点でセンター向けの勉強を止めて、3教科特化型の勉強方法に変えてしまった。
当時の私に迷いはなかったから。
19:34更新【大長編2/11】ある宗教の人生相談サイトで『悩んでいる人メールしませんか?』という投稿に、私「悩んでる人の力になりたい!」→メアドを載せたら人生が崩壊した・・・へ続く
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