「愛と欲望の劇場-浮気・不倫・離婚2chまとめブログ-」はその名の通り、浮気・不倫・離婚についてまとめた2chまとめブログです。
2chの家庭板や浮気・不倫板を中心に様々な板からカップルの浮気や夫婦の不倫・離婚騒動はもちろんのこと、修羅場や武勇伝、復讐など人間の愛と欲望渦巻くあらゆる話を掲載しています。
今後あなたの身に起こるかも知れない男女間のトラブルを赤裸々に告白したものとなっております。
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2015/08/13 19:34
[ 完結] [ 女性視点] [ 修羅場] [ キチ] [ 衝撃] [ 宗教] [ 洗脳] [ 壮絶]
元スレ:気づいたら洗脳されていた
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1321589870/
65: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:13:18.01 ID:L7/lDu6X0 そうして、穏やかに夏が来た。
純愛と呼べるくらいに私たちの関係はプラトニックに見えたし、年齢差以外を思えば、普通の恋人同士として幸せだったと思う。
特に何も疑うことなく、私は将来に希望を抱いていた。
破滅の足音が近づいているなんて、露にも知らず。
68: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:16:44.45 ID:L7/lDu6X0 夏休みが始まる頃、こんな話が持ち上がった。
まく吉が、宗教サークルのみんなで旅行に行くという。
そのメンバーの中には彼に好意を抱いていると思われる、リサさんも参加すると聞いた。
しかも期間は10日間、海外。
私はそれを聞いて、心配になったし、また私自身海外旅行へ行きたい気持ちもあり、まく吉に相談した。
そうして、サークルのリーダーに、一緒に参加できないかと掛け合うことになった。
69: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:18:43.44 ID:L7/lDu6X0 まく吉は、「結婚前提で付き合っている夕子さんという人を一緒に連れて行きたい」と話して、
結果、私も参加することとなった。
私の両親はというと、門限など厳しいところはとことん厳しい家だったのだが、しっかりした子だと思われたため、2つ返事でOKがでた。
もちろん両親はまく吉と私が付き合っていることなどは知らない。
私は両親に、語学研修にもなるからと説明した。
70: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:19:15.26 ID:L7/lDu6X0 また、そのサークルのリーダーは、精神科の分野で社会的地位のある著名人だったため、
メールを交わして任せられるだろう、という判断で私を送り出すことになった。
私は、小学生の時から一度も使うことなく貯めていた20万円の貯金を、その旅行代金として当てた。
そうして悪夢の旅は幕を開けた。
71: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 19:28:30.89 ID:MsJJuEEXO 20万円…!
72: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:35:30.38 ID:L7/lDu6X0 まく吉と一緒に空港へ行き、サークルメンバーと合流した。
私はついついリサさんの存在を目で探していた。
大半が50代のおばさんの中、一人とても綺麗な女性がいるのに気づいた。
それが、リサさんだった。
リサさんは芸能人としてでも通用しそうな目鼻立ちのはっきりした美人だった。
対して私は、黒髪おかっぱのあかぬけない高校生だったので、ショックは大きかった。
まく吉がこんなに綺麗な人に好意を持たれていたなんて・・・と。
73: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:36:07.42 ID:L7/lDu6X0 メンバーは、合計10人前後。
リーダー、私とまく吉、リサさん、50代から60代のおばさんが5,6人ほど。
おばさん達は、みんな宗教の、というよりはリーダーの熱心な信者みたいだった。
リーダーを取り囲んで、キャーキャー言っていたのを覚えている。
また、同じようにまく吉もおばさん達から支持を受けているようで、尊敬のまなざしで見られていた。
74: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:40:06.57 ID:L7/lDu6X0 飛行機の中で私はまく吉の隣に座った。
元々出来上がっているサークルに飛び入りしたわけで、
自分は人見知りではないと思っていたけれど、まったくの知らない人たちの中で、
どう立ち回ればいいか分からなかった。
年齢も一人だけ高校生ということで、どう考えても浮いていた。
75: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:47:10.73 ID:L7/lDu6X0 >>71
当時の私には大金でしたー
お小遣い月5千円だったし
76: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:47:54.66 ID:L7/lDu6X0 旅行でのホテルは10日間同じ場所に宿泊することになった。
私の部屋はリサさんと同室だった。
夫婦でもない、未成年の私をまく吉と同室にすることは出来なかったのだと思う。
リサさんは、私のことをある程度聞いていた様子で、
初日は「よろしくね」とやさしい笑顔を向けてくれて、私はほっとしたのを覚えている。
だけれど、一緒に観光に出向くということはなかった。
もうすでに内輪のグループがあって、気づくと部屋からいなくなって、観光に出かけているようだった。
私は必然的にまく吉に頼るほかなかった。
でも、常に一緒にいる私たちを、おばさん達は快く思わなかったようだ。
77: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 19:51:14.95 ID:L7/lDu6X0 2日、3日と経つにつれ、リーダーの元へと私たちにまつわる悪い噂や批判がいくようになっていた。
一人、おばさんの中で、はぶられ気味にされていた女性が教えてくれた。
きっとどこかで手をつないで歩いているところを見られたのが原因だと思われる。
そうして、旅行も残り半分になる頃、私とまく吉は、リーダーの部屋へと呼び出された。
79: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:06:13.40 ID:L7/lDu6X0 リーダーは私たちを部屋に入れると鍵を閉めた。
「あなたたち、なぜここに呼ばれたか分かりますか?そこに正座しなさい!!」
おずおずと土足の床に正座すると、リーダーは怒鳴りながら説教をした。
私は何がなんだかよく分からずにただ硬直していた。
恐怖しか感じていなかった。
どうしてこんなに怒っているの?
それがよく理解できず、ただただ怖かったのを覚えている。
書いていて、あの時から何年も経った今でも、体が震えるくらいに。
80: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:10:02.29 ID:L7/lDu6X0 そしてリーダーは主に私を責め立てた。
その宗派的に、男女交際自体があまりよく思われなかったのもあると思う。
ただ、まく吉はリーダーからの厚い信頼を得ていたため、
私が余程悪い、そそのかしている娼婦にでも見えたのかもしれない。
怒りの矛先は私の元へと集中した。
頭の中が真っ白になり、ひたすらに正座をしてうつむいていた。
81: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:11:44.37 ID:L7/lDu6X0 私はそのリーダーのことを旅行に行く以前は著名人として、
また精神科の権威ある人として尊敬していたので、
私は自分が余程悪いことをしたのだと思って自分を責めた。
でも心の奥底では納得してなかったのだと思う。
何がそんなにいけないの?きっとそんな気持ちもあった。
説教は、3,4時間続いた。
彼がようやく正座した足がしびれて、よろけながら私たちは部屋を出た。
私は茫然自失としていた。
82: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:12:14.80 ID:L7/lDu6X0 何がどうしてこうなっているの?なんで怒鳴られているの?
手をつないだのを見られたのが、そんなに問題になった?
疑問が頭の中をぐるぐると巻いて、底知れぬ恐怖だけがそこにあった。
私はそれまでの人生で、品行方正な優等生、と言われ続けていたため、
自分がそんなに素行の最低な人間として怒鳴られる、なんていうのは初体験で、
だからこそ余計困惑と恐怖を覚えたのだと思う。
まく吉は、部屋から出た後、私とは話したがらずに、自分の部屋に戻っていった。
その日の夜、私はただ帰りたいと願いながら、床に就いた。
83: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:15:11.73 ID:L7/lDu6X0 翌日も私とまく吉はリーダーの部屋に呼び出された。
同じく正座をさせられ、怒鳴られながらの説教、同じことの繰り返し。
少しでも反抗的な目をしようものなら、「なんだその目は!」と叱り付けられた。
なぜ連日呼び出されて怒鳴られるのか、分からなかった。
なぜサークルの人たちに顔を合わせると、顔をしかめられるのか分からなかった。
なぜリーダーに会うたびに睨まれるのか分からなかった。
84: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:15:44.21 ID:L7/lDu6X0 年齢差のせい?付き合ってはいけないの?
なぜみんなまく吉には優しいのに、私には冷たくするの?
そんなに私はいけない子なの?
だけど、誰も知らない土地で、海外で、逃げ出すことも出来ないそんな環境で。
それが3日、4日と続いたため、私は自分が人間としてとても最低なんだと思うようになっていた。
まく吉は、徐々に私から離れていった。
私が部屋に呼びにいっても、無視されるようになった。他の人たちに声をかけても、苦笑いをして白い目で避けて通っていく。
海外である程度田舎な場所にホテルをとっていたため、徒歩での移動はそんなにもできず、相談する相手もなく、私は精神的に追い詰められていった。
86: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:18:44.41 ID:L7/lDu6X0 いつしか、誰もいない部屋でひとり、テレビを見るようになっていった。
楽しみにしてきた海外旅行で、一人ぼっちで外国のテレビを見る・・・自然と涙がこぼれた。
CMで日本企業の車が映し出されると、懐かしく感じるほどだった。
日にちはまだ数日ある。
どこにも逃げられない、人の目が怖くなった。
そんな中で、唯一楽しかった記憶といえば、ひとりぼっちで公園にいたとき。
外国の子供たちが私に声をかけてくれて、芝生の公園で一緒に遊んだこと。
あのときだけは、とても楽しかったのを覚えている。
私はまく吉に疎まれても、他に行く場所がなかったので、なんとか一緒にいられるように、声をかけてついて回っていた。
87: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:20:03.82 ID:L7/lDu6X0 リサさんには最後の頃、少し事情を話したら、「大変だったね」と言って、「私は応援してるからね」と言った。
優しい人だと思った。
そうして、辛かった旅行は終わった。
私はまく吉への怒りも感じてはいたが、それ以上に自分に対しての自信を失っていた。
ようやく自宅に戻ったとき、とても安堵したことを覚えている。
親に「楽しかった?」と聞かれたが、心配させるわけにもいかず、またまく吉の存在を明らかにしていなかったため、作り笑いで「楽しかったよ」と答えるしかなかった。
だけど、これで終わりではなかった。
88: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:20:31.74 ID:L7/lDu6X0 ちょっと休憩ですー
89: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 20:22:15.67 ID:T03E/6lK0 乙です
ちなみに何ていう宗教か言えないですよね
90: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:23:47.12 ID:L7/lDu6X0 >>89
ちょっと名前は出せないですね、基本はまともな宗教だと思われます
ただ、宗派によってはかなりおかしなところもあると思います
91: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 20:30:53.22 ID:T03E/6lK0 有名でな宗教ですか?
友達が入ってる宗教だったらちょっとあれなんで
93: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:48:40.48 ID:L7/lDu6X0 >>91
大元は有名どころだと思います
新興宗教とは呼ばれていません
ただ内部は細かく分かれているところがあるので、
一概に問題がある・ないとは言えないと思います
94: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 20:51:32.69 ID:L7/lDu6X0 お風呂入ってきてさっぱりしました。
ドライヤー中です
高校卒業あたりまで進められたらな、と思います
書くのが遅いですが見てくださってる方どうもありがとうです
95: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:07:42.91 ID:L7/lDu6X0 まく吉はその旅行後、前から休みがちだった仕事に行かない日が続いた。
具体的には分からなかったけど、明らかに精神状態が悪く、病んでいるようだった。
私はまく吉を支えないと、と思っていた。
私のせいで、リーダーにも責められたのだから、と。
毎日苦しそうに仕事に行けないと愚痴を言う彼の話を、よく聞いていた。
交際に変化はなく、私はまく吉を信頼していたし、このまま何事もなく過ぎていくかのようにみえた。
96: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:08:32.49 ID:L7/lDu6X0 事が動いたのは、夏休みも過ぎ、学校が始まってすぐの頃だった。
私は学校の帰り、偶然、その日はまく吉と初めて会った公園に来ていた。
のんびりしてから、駅に向かう途中、まく吉からメールがきた。
「別れよう」
私は踏み切りの近くまで来ていたのだけど、足を止め、愕然とした。
慌てて電話をかけるも、まく吉の電話はつながらなかった。
着信拒否をされていた。
97: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 21:18:35.09 ID:Di5nU2P70 怖ええな 洗脳って。解くのに何カ月も時間がかかるらしいけど
今は洗脳は解けてるのかな?
98: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:22:04.51 ID:L7/lDu6X0 >>97
この後も色々あったので、完全に回復するまでには2,3年かかりました
今は解けてると信じたいです~
なんとか完結させられるように頑張ります
99: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:23:06.13 ID:L7/lDu6X0 夏の濃い緑、踏み切りの遮断機が下り、カンカンと鳴り響く音を聞きながら、
ただ、突っ立って携帯を握り締めていた。
なんで・・?
理由が聞きたかった。
蝉の声と通り過ぎて行く電車の色が、異様に頭にこびりついていた。
とりあえず連絡がほしいとメールを送り、
混乱したまま、気づいたら帰宅して自分の部屋にいた。
その日、私はまだ事実を受け止めることもできず、拒否された電話に何度もかけなおしたが、反応はなかった。食欲もなく、ただ苦しくて夜眠ることができなかった。
100: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:24:05.26 ID:L7/lDu6X0 そうしてぐったりとして迎えた翌朝。まく吉からメールが来た。
おそるおそる開いてみると、
「やっぱり別れるのはやめよう」
と書いてあった。
意味が分からなかったので問い詰めたところ、こんな返事が返ってきた。
「リーダーに、夕子は精神異常者だから別れるように言われた」と。
このときの衝撃は、なんというのだろう・・・
今まで当たり前に立っていた地面が崩れていく感じとでもいうのだろうか。
私の人生全てを否定されたような気がした。
101: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 21:25:40.34 ID:JWF2xRHn0 しかし親も隠れてこんな事されたんじゃたまらんな 親は宗教とは関係ないんだよね?
102: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:25:49.89 ID:L7/lDu6X0 そのリーダーは、私を旅行中に執拗に責めた相手であり、
なおかつ社会地位的には、精神科の学位を持っている人だった。
短い間だが、尊敬もしていた。
その人に「精神異常者」と呼ばれた事実は、あまりにもきつかった。
私はいままで、どちらかというと平凡な高校生で、今まで特段な問題行動を起こしたこともなく、
夢見がち過ぎる性格ではあったけど、どこにでもいる高校生だと思っていたから。
それが、「精神異常者」というレッテルを貼られたことに私は悲しくて泣いた。
103: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 21:28:13.69 ID:fHlRW2wE0 まく吉とは手をつないだくらいの関係?
それ以上はされてないよね??
104: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:28:36.31 ID:L7/lDu6X0 >>101
もともと、親がその宗教の別の一派に通っていました
宗派は違いますが、大元としては、まく吉のところと一緒です
なので、許可が下りたというのもあります
(書きそびれました、すみません)
なので普通以上に厳しくしつけられたと思います
105: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:30:52.96 ID:L7/lDu6X0 >>103
まく吉には、キスまでされました。。
106: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:31:56.10 ID:L7/lDu6X0 まく吉は、
「でも私は、夕子をかばったんだ、だから別れろと言われたけど別れなかったんだよ」
そういった。
それが唯一の救いのように感じていた。
まく吉はリーダーのサークルと距離を置いたようだった。
だけど、それから1ヶ月後、私の父宛に波乱を呼ぶメールが届いた。
107: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 21:32:00.47 ID:Di5nU2P70 洗脳されたと気づいたのはやはり全部が終わった後かな?
洗脳中はこれが洗脳かぁと思う事すらないそうだから。
だいたい、「まだきづかねぇのかwwおめえは洗脳されたんだよ
ざまぁwww」って全てが終わった後 黒幕からバラされるってパターンだからな。
108: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:33:05.03 ID:L7/lDu6X0 それはリーダーから私の父への、警告文。
「おたくの娘さんは、ご両親に内緒で、40代のまく吉という男と付き合っています。
この男は以前私のサークルにいた者ですが、除籍しました」このようにメールは始まっていた。
最後は娘さんと別れさせたほうがいい迄をつづっていた。
それを、私の父は、プリントアウトして、無言で怒りながら私の部屋に投げつけた。
110: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:34:03.33 ID:L7/lDu6X0 >>107
そうですね、全部終わった後です
いろんな意味で終わってしまった後でした(?)
111: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:35:05.57 ID:L7/lDu6X0 私はそれを見て、最初は青ざめ、そして悔しくて泣いた。
「なんでこんなことをするの?」
私はその紙の裏に、付き合っているのは事実だが、旅行中に連日怒鳴られたことや、
影で私を精神異常者と呼んでいたこと、やましい交際ではないことなどを書き、
キッチンのテーブルに置いた。
そうして自室に戻ってさめざめと泣いた。
母親は、それを読むと、私の部屋にやってきた。
「つらかったね。どうして言ってくれなかったの・・・」
そう言って私を抱きしめて泣いてくれた。
母が私の悩みに対応してくれたのは、物心ついてから人生初めての経験だったので、うれしいような、自分が情けないような気持ちだったのを覚えている。
112: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:36:24.74 ID:L7/lDu6X0 まく吉は、私の前では赤ちゃんも顔負けの甘えっぷりだったが、体面だけは大変いい男だった。
きちっとスーツを着こなして、見た目は初老としかいいようがなかったけれど、
自分はこれだけの年収があって、きちんと娘さんを養う覚悟がある云々、
結婚を前提に清い交際をしている云々、などを言い、
反対していた父からも一応の了解は得た。
そうして進学のことも、合格したら行かせてやると言われた。
113: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 21:37:41.55 ID:JWF2xRHn0 娘が不幸になると優しくなる母親っているよね
114: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:39:13.99 ID:L7/lDu6X0 >>113
母はあまり深読みできないタイプの人でした
女性の割りに鈍いというか・・・
なので問題が表面化して初めて気づいたんだと思います
115: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:39:35.52 ID:L7/lDu6X0 高3の秋も深まった頃、受験勉強にも精を出し、
ようやく問題に片がついたかな、と思えた頃。
私は、まく吉と別れていた間に起こった真相を知ってしまう。
それは電話での何気ない会話の中でのことだった。
「そういえば、なんであの時、突然別れるなんて言ったの?
すぐに、やっぱり別れないって言われたけど・・・」
それはどうしてもひっかかっていることだった。
言い方が柔らかかったからか、まく吉は少し言いにくそうに、だけどはっきりこう言った。
「実は、別れてた間に、リサちゃんに告白したんだ・・・」
・・・え?
116: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 21:40:51.12 ID:Di5nU2P70 こりゃ親もグルってパターンかな?辛い時に優しくされると信じちゃうよね。
おまけにそれが親ならなおさら。でも親もグルであとは洗脳まっしぐら。
親がグルじゃもう、子はどうしようもねぇ。味方と思っていた親が敵だもん。
117: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:42:57.49 ID:L7/lDu6X0 「ちょっと待って、それ・・どういうこと?」
「つまり・・リサさんにフラれたから、『別れるのやめよう』って言ったの?」
私の頭の中はぐちゃぐちゃになっていた。
「俺は悪くないんだよ!!」
彼は、大きな声を出した。
118: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:44:03.11 ID:L7/lDu6X0 「リサちゃんが、夕子と別れろってしつこく言ってきたんだ!
旅行から帰ってきてから、1ヶ月くらいずっと!
だから、私はてっきりリサちゃんが自分と付き合ってくれると思ったんだ!
だけど婚約者ができたからって断られた!私は悪くない!!
全部リサちゃんがそう仕向けたんだよ!」
すごい剣幕でまくしたてた。
そうして、私がうまく返事できないで固まっていると、
「私は夕子のために、別れようって言ったんだよ!そうしないといけないと思ったから!夕子は私のこと信じてくれるよね?!」
「信じてくれなかったら・・・死ぬよ」
119: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:46:36.51 ID:L7/lDu6X0 >>116
どうなんでしょうね、ただ洗脳する人っていうのは、自分自身は正しいと思ってやっているので、
自覚のない場合がほとんどかなと思います
それが悪い方向に転がれば、人生踏み外すこともあるかなって
120: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:47:46.11 ID:L7/lDu6X0 私は思考回路が一旦ぷっつり逝ってしまったんだと思う。
ようやく、再起動した時には、
「そっか、私が悪かったんだ・・・私のために、まく吉は別れたんだ・・・」そう考えていた。
とりあえず、喚いてる彼に、
「ごめんね、そっか・・・私が悪かったね、ごめんね」と言ってなだめた。
私はきっと疲れきっていたのかな。
釈然としない思いもあったけれど、その時は、もう彼を許そうと、思っていた。
この時蓋をした、悲しい気持ちが、後々、私の足を絡め取ることになる。
121: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:50:01.16 ID:L7/lDu6X0 その後、私は受験に無事合格し、彼の地元へと引っ越した。
私の親は、心配もしていただろうけど、私以上に悩みの種となっていた兄のことで頭がいっぱいだったのだろう。
結局引っ越し先のアパートに来たのは、契約時と、その後アパートを出る時だけだった。
そして始まった2年間を一言で形容するなら、地獄、だった。
122: 夕子 ◆UL6c7.AL3TJI : 2011/11/18(金) 21:52:03.39 ID:L7/lDu6X0 読んでくださったみなさま、ありがとうございました。
今日は明日の朝が早いので、そろそろ寝たいと思います。
こっそり携帯で保守しつつ、続きをまったり書かせていただきますので、
またお暇な時があれば、覗いてくださいね!
それではみなさま、おやすみなさい~
126: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 22:16:26.96 ID:MsJJuEEXO おつかれさまです!
内容の深刻さから言えなかったけど、文章の世界観つーか夕子さんの清楚な雰囲気に萌えてたのは俺だけじゃないよな?
128: 名も無き被検体774号+: 2011/11/18(金) 22:37:38.31 ID:gOqVNrC70 おつかれ!
続き楽しみにしてる
20:04更新【大長編3/11】ある宗教の人生相談サイトで『悩んでいる人メールしませんか?』という投稿に、私「悩んでる人の力になりたい!」→メアドを載せたら人生が崩壊した・・・へ続く
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純愛と呼べるくらいに私たちの関係はプラトニックに見えたし、年齢差以外を思えば、普通の恋人同士として幸せだったと思う。
特に何も疑うことなく、私は将来に希望を抱いていた。
破滅の足音が近づいているなんて、露にも知らず。
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まく吉が、宗教サークルのみんなで旅行に行くという。
そのメンバーの中には彼に好意を抱いていると思われる、リサさんも参加すると聞いた。
しかも期間は10日間、海外。
私はそれを聞いて、心配になったし、また私自身海外旅行へ行きたい気持ちもあり、まく吉に相談した。
そうして、サークルのリーダーに、一緒に参加できないかと掛け合うことになった。
結果、私も参加することとなった。
私の両親はというと、門限など厳しいところはとことん厳しい家だったのだが、しっかりした子だと思われたため、2つ返事でOKがでた。
もちろん両親はまく吉と私が付き合っていることなどは知らない。
私は両親に、語学研修にもなるからと説明した。
メールを交わして任せられるだろう、という判断で私を送り出すことになった。
私は、小学生の時から一度も使うことなく貯めていた20万円の貯金を、その旅行代金として当てた。
そうして悪夢の旅は幕を開けた。
私はついついリサさんの存在を目で探していた。
大半が50代のおばさんの中、一人とても綺麗な女性がいるのに気づいた。
それが、リサさんだった。
リサさんは芸能人としてでも通用しそうな目鼻立ちのはっきりした美人だった。
対して私は、黒髪おかっぱのあかぬけない高校生だったので、ショックは大きかった。
まく吉がこんなに綺麗な人に好意を持たれていたなんて・・・と。
リーダー、私とまく吉、リサさん、50代から60代のおばさんが5,6人ほど。
おばさん達は、みんな宗教の、というよりはリーダーの熱心な信者みたいだった。
リーダーを取り囲んで、キャーキャー言っていたのを覚えている。
また、同じようにまく吉もおばさん達から支持を受けているようで、尊敬のまなざしで見られていた。
元々出来上がっているサークルに飛び入りしたわけで、
自分は人見知りではないと思っていたけれど、まったくの知らない人たちの中で、
どう立ち回ればいいか分からなかった。
年齢も一人だけ高校生ということで、どう考えても浮いていた。
当時の私には大金でしたー
お小遣い月5千円だったし
私の部屋はリサさんと同室だった。
夫婦でもない、未成年の私をまく吉と同室にすることは出来なかったのだと思う。
リサさんは、私のことをある程度聞いていた様子で、
初日は「よろしくね」とやさしい笑顔を向けてくれて、私はほっとしたのを覚えている。
だけれど、一緒に観光に出向くということはなかった。
もうすでに内輪のグループがあって、気づくと部屋からいなくなって、観光に出かけているようだった。
私は必然的にまく吉に頼るほかなかった。
でも、常に一緒にいる私たちを、おばさん達は快く思わなかったようだ。
一人、おばさんの中で、はぶられ気味にされていた女性が教えてくれた。
きっとどこかで手をつないで歩いているところを見られたのが原因だと思われる。
そうして、旅行も残り半分になる頃、私とまく吉は、リーダーの部屋へと呼び出された。
「あなたたち、なぜここに呼ばれたか分かりますか?そこに正座しなさい!!」
おずおずと土足の床に正座すると、リーダーは怒鳴りながら説教をした。
私は何がなんだかよく分からずにただ硬直していた。
恐怖しか感じていなかった。
どうしてこんなに怒っているの?
それがよく理解できず、ただただ怖かったのを覚えている。
書いていて、あの時から何年も経った今でも、体が震えるくらいに。
その宗派的に、男女交際自体があまりよく思われなかったのもあると思う。
ただ、まく吉はリーダーからの厚い信頼を得ていたため、
私が余程悪い、そそのかしている娼婦にでも見えたのかもしれない。
怒りの矛先は私の元へと集中した。
頭の中が真っ白になり、ひたすらに正座をしてうつむいていた。
また精神科の権威ある人として尊敬していたので、
私は自分が余程悪いことをしたのだと思って自分を責めた。
でも心の奥底では納得してなかったのだと思う。
何がそんなにいけないの?きっとそんな気持ちもあった。
説教は、3,4時間続いた。
彼がようやく正座した足がしびれて、よろけながら私たちは部屋を出た。
私は茫然自失としていた。
手をつないだのを見られたのが、そんなに問題になった?
疑問が頭の中をぐるぐると巻いて、底知れぬ恐怖だけがそこにあった。
私はそれまでの人生で、品行方正な優等生、と言われ続けていたため、
自分がそんなに素行の最低な人間として怒鳴られる、なんていうのは初体験で、
だからこそ余計困惑と恐怖を覚えたのだと思う。
まく吉は、部屋から出た後、私とは話したがらずに、自分の部屋に戻っていった。
その日の夜、私はただ帰りたいと願いながら、床に就いた。
同じく正座をさせられ、怒鳴られながらの説教、同じことの繰り返し。
少しでも反抗的な目をしようものなら、「なんだその目は!」と叱り付けられた。
なぜ連日呼び出されて怒鳴られるのか、分からなかった。
なぜサークルの人たちに顔を合わせると、顔をしかめられるのか分からなかった。
なぜリーダーに会うたびに睨まれるのか分からなかった。
なぜみんなまく吉には優しいのに、私には冷たくするの?
そんなに私はいけない子なの?
だけど、誰も知らない土地で、海外で、逃げ出すことも出来ないそんな環境で。
それが3日、4日と続いたため、私は自分が人間としてとても最低なんだと思うようになっていた。
まく吉は、徐々に私から離れていった。
私が部屋に呼びにいっても、無視されるようになった。他の人たちに声をかけても、苦笑いをして白い目で避けて通っていく。
海外である程度田舎な場所にホテルをとっていたため、徒歩での移動はそんなにもできず、相談する相手もなく、私は精神的に追い詰められていった。
楽しみにしてきた海外旅行で、一人ぼっちで外国のテレビを見る・・・自然と涙がこぼれた。
CMで日本企業の車が映し出されると、懐かしく感じるほどだった。
日にちはまだ数日ある。
どこにも逃げられない、人の目が怖くなった。
そんな中で、唯一楽しかった記憶といえば、ひとりぼっちで公園にいたとき。
外国の子供たちが私に声をかけてくれて、芝生の公園で一緒に遊んだこと。
あのときだけは、とても楽しかったのを覚えている。
私はまく吉に疎まれても、他に行く場所がなかったので、なんとか一緒にいられるように、声をかけてついて回っていた。
優しい人だと思った。
そうして、辛かった旅行は終わった。
私はまく吉への怒りも感じてはいたが、それ以上に自分に対しての自信を失っていた。
ようやく自宅に戻ったとき、とても安堵したことを覚えている。
親に「楽しかった?」と聞かれたが、心配させるわけにもいかず、またまく吉の存在を明らかにしていなかったため、作り笑いで「楽しかったよ」と答えるしかなかった。
だけど、これで終わりではなかった。
ちなみに何ていう宗教か言えないですよね
ちょっと名前は出せないですね、基本はまともな宗教だと思われます
ただ、宗派によってはかなりおかしなところもあると思います
友達が入ってる宗教だったらちょっとあれなんで
大元は有名どころだと思います
新興宗教とは呼ばれていません
ただ内部は細かく分かれているところがあるので、
一概に問題がある・ないとは言えないと思います
ドライヤー中です
高校卒業あたりまで進められたらな、と思います
書くのが遅いですが見てくださってる方どうもありがとうです
具体的には分からなかったけど、明らかに精神状態が悪く、病んでいるようだった。
私はまく吉を支えないと、と思っていた。
私のせいで、リーダーにも責められたのだから、と。
毎日苦しそうに仕事に行けないと愚痴を言う彼の話を、よく聞いていた。
交際に変化はなく、私はまく吉を信頼していたし、このまま何事もなく過ぎていくかのようにみえた。
私は学校の帰り、偶然、その日はまく吉と初めて会った公園に来ていた。
のんびりしてから、駅に向かう途中、まく吉からメールがきた。
「別れよう」
私は踏み切りの近くまで来ていたのだけど、足を止め、愕然とした。
慌てて電話をかけるも、まく吉の電話はつながらなかった。
着信拒否をされていた。
今は洗脳は解けてるのかな?
この後も色々あったので、完全に回復するまでには2,3年かかりました
今は解けてると信じたいです~
なんとか完結させられるように頑張ります
ただ、突っ立って携帯を握り締めていた。
なんで・・?
理由が聞きたかった。
蝉の声と通り過ぎて行く電車の色が、異様に頭にこびりついていた。
とりあえず連絡がほしいとメールを送り、
混乱したまま、気づいたら帰宅して自分の部屋にいた。
その日、私はまだ事実を受け止めることもできず、拒否された電話に何度もかけなおしたが、反応はなかった。食欲もなく、ただ苦しくて夜眠ることができなかった。
おそるおそる開いてみると、
「やっぱり別れるのはやめよう」
と書いてあった。
意味が分からなかったので問い詰めたところ、こんな返事が返ってきた。
「リーダーに、夕子は精神異常者だから別れるように言われた」と。
このときの衝撃は、なんというのだろう・・・
今まで当たり前に立っていた地面が崩れていく感じとでもいうのだろうか。
私の人生全てを否定されたような気がした。
なおかつ社会地位的には、精神科の学位を持っている人だった。
短い間だが、尊敬もしていた。
その人に「精神異常者」と呼ばれた事実は、あまりにもきつかった。
私はいままで、どちらかというと平凡な高校生で、今まで特段な問題行動を起こしたこともなく、
夢見がち過ぎる性格ではあったけど、どこにでもいる高校生だと思っていたから。
それが、「精神異常者」というレッテルを貼られたことに私は悲しくて泣いた。
それ以上はされてないよね??
もともと、親がその宗教の別の一派に通っていました
宗派は違いますが、大元としては、まく吉のところと一緒です
なので、許可が下りたというのもあります
(書きそびれました、すみません)
なので普通以上に厳しくしつけられたと思います
まく吉には、キスまでされました。。
「でも私は、夕子をかばったんだ、だから別れろと言われたけど別れなかったんだよ」
そういった。
それが唯一の救いのように感じていた。
まく吉はリーダーのサークルと距離を置いたようだった。
だけど、それから1ヶ月後、私の父宛に波乱を呼ぶメールが届いた。
洗脳中はこれが洗脳かぁと思う事すらないそうだから。
だいたい、「まだきづかねぇのかwwおめえは洗脳されたんだよ
ざまぁwww」って全てが終わった後 黒幕からバラされるってパターンだからな。
「おたくの娘さんは、ご両親に内緒で、40代のまく吉という男と付き合っています。
この男は以前私のサークルにいた者ですが、除籍しました」このようにメールは始まっていた。
最後は娘さんと別れさせたほうがいい迄をつづっていた。
それを、私の父は、プリントアウトして、無言で怒りながら私の部屋に投げつけた。
そうですね、全部終わった後です
いろんな意味で終わってしまった後でした(?)
「なんでこんなことをするの?」
私はその紙の裏に、付き合っているのは事実だが、旅行中に連日怒鳴られたことや、
影で私を精神異常者と呼んでいたこと、やましい交際ではないことなどを書き、
キッチンのテーブルに置いた。
そうして自室に戻ってさめざめと泣いた。
母親は、それを読むと、私の部屋にやってきた。
「つらかったね。どうして言ってくれなかったの・・・」
そう言って私を抱きしめて泣いてくれた。
母が私の悩みに対応してくれたのは、物心ついてから人生初めての経験だったので、うれしいような、自分が情けないような気持ちだったのを覚えている。
きちっとスーツを着こなして、見た目は初老としかいいようがなかったけれど、
自分はこれだけの年収があって、きちんと娘さんを養う覚悟がある云々、
結婚を前提に清い交際をしている云々、などを言い、
反対していた父からも一応の了解は得た。
そうして進学のことも、合格したら行かせてやると言われた。
母はあまり深読みできないタイプの人でした
女性の割りに鈍いというか・・・
なので問題が表面化して初めて気づいたんだと思います
ようやく問題に片がついたかな、と思えた頃。
私は、まく吉と別れていた間に起こった真相を知ってしまう。
それは電話での何気ない会話の中でのことだった。
「そういえば、なんであの時、突然別れるなんて言ったの?
すぐに、やっぱり別れないって言われたけど・・・」
それはどうしてもひっかかっていることだった。
言い方が柔らかかったからか、まく吉は少し言いにくそうに、だけどはっきりこう言った。
「実は、別れてた間に、リサちゃんに告白したんだ・・・」
・・・え?
おまけにそれが親ならなおさら。でも親もグルであとは洗脳まっしぐら。
親がグルじゃもう、子はどうしようもねぇ。味方と思っていた親が敵だもん。
「つまり・・リサさんにフラれたから、『別れるのやめよう』って言ったの?」
私の頭の中はぐちゃぐちゃになっていた。
「俺は悪くないんだよ!!」
彼は、大きな声を出した。
旅行から帰ってきてから、1ヶ月くらいずっと!
だから、私はてっきりリサちゃんが自分と付き合ってくれると思ったんだ!
だけど婚約者ができたからって断られた!私は悪くない!!
全部リサちゃんがそう仕向けたんだよ!」
すごい剣幕でまくしたてた。
そうして、私がうまく返事できないで固まっていると、
「私は夕子のために、別れようって言ったんだよ!そうしないといけないと思ったから!夕子は私のこと信じてくれるよね?!」
「信じてくれなかったら・・・死ぬよ」
どうなんでしょうね、ただ洗脳する人っていうのは、自分自身は正しいと思ってやっているので、
自覚のない場合がほとんどかなと思います
それが悪い方向に転がれば、人生踏み外すこともあるかなって
ようやく、再起動した時には、
「そっか、私が悪かったんだ・・・私のために、まく吉は別れたんだ・・・」そう考えていた。
とりあえず、喚いてる彼に、
「ごめんね、そっか・・・私が悪かったね、ごめんね」と言ってなだめた。
私はきっと疲れきっていたのかな。
釈然としない思いもあったけれど、その時は、もう彼を許そうと、思っていた。
この時蓋をした、悲しい気持ちが、後々、私の足を絡め取ることになる。
私の親は、心配もしていただろうけど、私以上に悩みの種となっていた兄のことで頭がいっぱいだったのだろう。
結局引っ越し先のアパートに来たのは、契約時と、その後アパートを出る時だけだった。
そして始まった2年間を一言で形容するなら、地獄、だった。
今日は明日の朝が早いので、そろそろ寝たいと思います。
こっそり携帯で保守しつつ、続きをまったり書かせていただきますので、
またお暇な時があれば、覗いてくださいね!
それではみなさま、おやすみなさい~
内容の深刻さから言えなかったけど、文章の世界観つーか夕子さんの清楚な雰囲気に萌えてたのは俺だけじゃないよな?
続き楽しみにしてる
20:04更新【大長編3/11】ある宗教の人生相談サイトで『悩んでいる人メールしませんか?』という投稿に、私「悩んでる人の力になりたい!」→メアドを載せたら人生が崩壊した・・・へ続く
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